インターンシップをレポート
1日インターン以外のインターンプログラム(数日~2週間程度かかるインターン)のなかで、特にユニークなものを紹介することにしよう。
インターンプログラムでよくある例は、「学生に新規事業や新商品を考えさせる」というものだ。
学生同士でプロジェクトチームを組ませ、企画を立案、提案させるというわけである。
ベネッセコーポレーションやサントリー、ローソンをはじめ、この形式を採用している企業は多数見受けられる。
しかし、これも、仕事体験と言えるのだろうか?一見すると、仕事そのもののようではある。
が、社会人になってからの日常業務は「新規事業や新商品の開発」だけではないはずだ。
しかも、これらのインターンは、学生にプロジェクトチームを組ませ、考えさせる形式をとっている。
社員からのレクチャーやフィードバックを受ける機会はあるものの、学生だけで行動する時間が長い。
これでは、大学のゼミ活動とあまり変わらないのではないかという声もある。
「キャリアアップはできますか?」転職して踏み合にするとでも?うちは定年まで働いてくれる社員が欲しいんだ.よそに行け!もちろん、明確に仕事体験の要素があるインターンもなかにはある。
たとえば、損保ジャパンなどは、営業担当者にひたすら同行するというインターンを実施していた。
一見すると地味であるし、自ら「仕事」をする要素は少ない。
ただ、仕事の実態を見せるという意味を立派に果たしていると言える。
「社員に同行」といえば、ベンチャー企業のなかには、「社長のカバン持ち」を体験できるインターンを実施している企業もある。
かなり赤裸々に、社長の一目のほとんどすべてを見せるという大胆なインターンである。
インターンの学生を戦力ととらえ、多岐にわたり仕事を任せている企業も、ベンチャー企業には多数見受けられる。
これらの企業では、インターンを実施する時期を夏休みなどに限定せず、一年中受け入れを行っている。
営業などの仕事を、インターン生に任せるというわけである。
実際、ある会社の人事担当者によると、人材系のベンチャー企業の営業担当者として、インターン参加の学生がやってきて驚いたという。
なるほど、これらの企業は立派に仕事体験をさせていると言えそうだ。
しかし、一部では、「割安の人件費で戦力を確保しているのではないか?」という指摘もある。
群って.他社もなんだその変な日本語は!F御社は第一志望群です目あるっでか。
正直に言ってみろ!つまり、「仕事体験をさせてあげる」という名目で、社員はもちろん、通常のアルバイトよりも安い人件費で労働力を確保しているのではないかという指摘である。
報酬(奨学金と呼ばれるケースも多い)の金額を学生がどうとらえるか?学生によっては、こうしたインターンを「アルバイターン」と呼ぶらしい。
インターンとして意味があると言えるか、それとも、単なるアルバイトで終わるのか、悩ましいところである。
以上のように、実際のところ、インターンは仕事体験になっていないケースが多い。
なっていたとしても、さまざまな問題を抱えている。
しかし、国や大学は「仕事体験をさせるべきだ!」と推進の動きをする。
企業や学生は仕事体験とは程遠い行為を「インターンだ!」と言い切る。
きわめてわかりやすい茶番劇、偽善が行われていると言えよう。
さて、ここまでは夏のインターンを中心に書いてきたが、冬や春のインターンは、他社への就活を妨害する「拘束型インターン」の要素が強くなる。
セミナーや選考など、就活真っ最中の時期にインターンを実施し、他社への就職活動を妨害。
早期に内定を出し、囲い込んでしまう。
学生から聞いたところ、某ヒルズ系企業は2006年の2月~3月にインターンを実施した。
ちょうどホリェモン騒動の渦中で、IT系企業のイメージが大暴落していた頃ではあったが、とはいえ、六本木ヒルズでインターンを体験できるのは学生にとって魅力的であった。
学生の獲得には直結しなかった、という声も聞こえてきてはいるか、就職活動が忙しい時期に学生を囲い込むための効果的な手法と言えるだろう。
一方、各社の採用担当者から非難を浴びたのか、まさに新卒採用になくてはならない就活ナビサイトを運営している某就職情報会社のインターンである。
各企業が説明会や各種選考などを行う2008年2月~3月に実施。
参加した学生は他社の選考に参加できなくなってしまう。
そして、優秀だった学生から順に4月以降呼び出し、内定を出していく。
完全なる囲い込み型インターンである。
しかし、そこで内定が出なかった学生は、単純に就職活動を邪魔されただけになってしまう。
「もう1回、受けさせてください」あのさあ、1人1回がルール。
ゲームじゃあるまいし。
やり直しなんてないんだよ。
リセットはゲームだけだ!「うちの就職情報サイトに掲載しないと、新卒採用する企業として認知されませんよ」という強気な営業をしつつも、他社の採用活動はしっかり妨害するというのはいかがなものか。
最終的な就職先の決定などは本人に委ねられるし、インターンに参加するからには相当に志望度が高い学生が参加していることは間違いないと思うが、企業活動の表向きのスタンスとやっていることが真逆であるのは、滑稽としか言いようがない。
今後もこれを上回るような、えげつない妨害型、拘束型のインターンシップを実施する企業はあるだろう。
もちろん、「インターン→早期内定」で学生を囲い込むためだ。
おそらく、倫理憲章にサインをしない外資系企業やベンチャー企業は、同じような動きをするはずだ(最近は、これらの企業も憲章を守るようにと促す声も多いが)。
学生のなかに、このような動きに対する不信感が生まれていることを期待したいところである。
企業が意地汚い手に走る今だからこそ、本当に企業はアナタを必要としているのか?それとも、誰でもいいから早めに獲得して安心したいだけなのか?学生には見分ける力量、見限る勇気を持ってもらいたい。
その場で簡潔に説明しろ。
きちんと「面接の補足説明をさせてください」説明できないバカはいらん。
大学3年生を中心に、「夏はインターンをしなくては……」と思っている学生は多い。
では、そもそもインターンをすると就活は有利に運ぶのだろうか?結論から言うと、「有利とも不利とも言えない」というのが真実である。
選考上有利なのかどうかでいうと、たしかに、採用する際にインターン参加者を優遇する企業は存在する。
すでに述べたように、外資系企業やベンチャー企業などを中心に、インターン終了後に内定を出す企業すらある(学生や人事担当者の間では「インターン内定」と呼ばれている)。
新卒採用の選考の際、本人には伝えずに、一部の試験を実質免除している企業などもある。
なかには、「インターンで優秀だった君は、途中の選考を免除するからね」と伝える企業すらあるようだ。
しかし、ネットの時代、この手の情報は「みんなの就職活動日記」などの掲示板にすぐ流出する。
「炎上」の原因になる可能性もあるので、伝え方にはかなり気をつけなくてはならない。
「競合するOO社との違いを教えてください」営業妨害になるから迂閑(うかつ)なことは言えん。
空気を読め、空気を。
さらに、優遇はしていないが、結果として、インターン参加者の半分を採用した企業もあるという。
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